どんなお産も素晴らしい

わたしは、現在、0歳・6歳・7歳の3児の母で、
3人とも帝王切開で出産しました。

でも、当時のわたし(長女を産むとき)は、
帝王切開をすぐに受け入れることができませんでした。

普通に経腟分娩ができると思っていたからです。

あのときは・・・
妊娠39週目の夜中5時ごろに破水して、
病院へ電話をしてから入院の用意をして向かいました。

まだ子宮口は2cmしか空いていなくて、
先生におまじない(子宮口を指で開くこと)をしてもらいました。
※叫ぶほど痛いです(涙)
すると、歩けなくなるほどお腹が痛くて、
陣痛がきたのだと思いました。

それでも頭が降りてこなくて、
子宮口も開かない・・・
主治医だった女医さんは、
「きれいなお腹を切りたくないんだよな~」
と、とても頑張ってくれました。

出産には、身長が問題になることがあるみたいで、
わたしは148cmと小柄だったので、
赤ちゃんの頭の大きさが骨盤よりも大きいのを理由に、
難産になる可能性を言われました。

それもそのはず、
そのときの推定体重が3700gだったのですから。

院長や主治医が集まって、
わたしの主人と家族が呼ばれて、
「このままだと難産になるから帝王切開にしてください」
と言われたのですが、
「絶対にもう産めないの?」
とわたしは何度も確認していました。

院長も主治医も、大丈夫とは言ってくれませんでした。

あ~、罰が当たったのだと思いました。
絶対に言ってはいけないことを、
母親に言ってしまったことを思い出しました。

「お母さんは普通に産んでないから痛みが分からない!」

帝王切開で出産した母親に、
そんなことを言ってしまったわたしを、
本当に情けなく思っています。

帝王切開は楽なんだ・・・という誤った思い込みを。

でも、帝王切開を経験してみて、
これが”楽”なんて思っていた自分が憎くて、憎くて。
あのまま経験しなかったら、
帝王切開の痛みを知らずに生きていたかもしれません。

だから、長女はわたしに教えてくれた。

生まれてくることで、
楽なことはないんだよって。

生まれていることが奇跡なんだ。
生まれることは当たり前ではない。

3人目を出産したときに、
助産師さんが言ってくれた言葉が忘れられません。

「普通分娩の痛みを知らずに終わっちゃた」
と、わたしが助産師さんに言うと、
「お腹、10cm切ったんじゃろ?
うちは子宮の病気でも3cmしか切らんかったのに、
10cmも切る痛みなんか、想像もできんわ」

普通分娩だから、良い。
帝王切開だから、良い。
無痛分娩だから、良い。

そうではなくて、
どんな出産も同じなんだ。
みんなすごいんだよ。

出産を比べることはしてはいけないと思う。
だって、その人の気持ちは誰も分からないんだもの。

自然分娩で安産と言っていても、
他の人が言う安産とは違うかもしれない。

出産の差別がなくなれば、
もっとバースプランも立てやすいのかもしれない。

いま、出産を控えている人へ。
いま、出産で悩んでいる人へ。

どんな出産でもいいから、
赤ちゃんもお母さんも無事で生まれることを願ってね。

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