人生に ヨガが役立つとき

人生に ヨガが役立つとき

私がヨガに出会ったのは、16歳のとき。
当時の私は、腰部椎間板ヘルニアと子宮内膜症という疾患によって、健康とは程遠い状態でした。

花の女子高生。

したいこと、興味のあること、好きな人、楽しい時間…
多くの人にって、人生でいちばん華々しい時代に、私の体はボロボロで、大事なシーンでダメになったり、チャンスを逃したりしていました。

ある日、母と共に行った婦人科で、(現在は廃盤になっていますが)スプレキュアという脳の視床下部に働き、ホルモン分泌を抑制し、生理を止める薬を勧められました。
同時期に、整形外科では、腰部椎間板ヘルニアの治療として受けた神経ブロック注射でも、あまり効果はなく、私の腰痛は増すばかりだったので、レーザー治療を勧められていました。

母は、全ての治療を断り、当時インターネットなど普及していない時代に、人伝に調べてくれて、漢方の名医、カイロプラクティック、整体、あんま、鍼治療、仙骨頭蓋骨療法(現在のクラニオセラピー)、ロルフィング、トリガーポイント療法…などなど、効果があるかもしれないと思う様々な治療を受けさせてくれました。
もちろん、当時の私は高校生ですし、収入などありません。

我が家が、特別に裕福だったわけでもないので、医療保険がきくわけでもない高い治療費を払って、毎週、母が私を様々な治療家のところへ連れて行ってくれることに感謝しつつ、申し訳ない気持ちを抱えていました。

「どうして、私だけ…」
そんな思いを抱えていたことを覚えています。

母は、惜しみなく、私の治療に費用も時間も費やしてくれました。
その中で、たくさんの個性的な治療家に出会いました。

その中のひとり、整体の先生が、私の心の中にあった疑問に答えるように、ある一冊の本をプレゼントしてくれました。
その本のなかに、「正体に病なし」という言葉がありました。
正体=整った体の状態
つまり、歪みのない整った体には(それは肉体的にも精神的にも)病気は宿らないという意味です。

それまで、私は心のどこかで、
「母も私と同じ子宮内膜症を患っているし、これは遺伝なんだ」とか
「母も叔母もみんな腰痛もちだから、私も体が丈夫じゃないんだ」とか
自分の体の状態をどこか、他人事のように、誰かのせいにしていたことに気付きました。

私は、そこから目が覚めたように、自分自身の力で自分の体を整えること、自分の体の状態に自分自身で責任を持ち向き合うことが必要なんだと考えるようになりました。

今、思えば、そこが私の出発点だったのです。

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